【 青春という名の、革命を 】
今季の最高気温を更に越えた
そんな暑い夏の日。
補習が終わりいつもは友達とアイスをかじりながら帰るはず、だった。
だるい。
なんてことを理由にさぼりすぎたか。帰り際、進路指導の先生の目につき、こってりとしぼられることになってしまった。
クーラーもない煙草の煙が充満する職員室は蒸し風呂のようで、額の汗が流れ落ちてくるのを、乱暴に拭っていた。
「って聞いてんのか!瀬木!!」
坊主頭でジャージ素材の短パンと部活ティシャツ、いかにもな熱血体育会系。私の最も苦手とする部類。
「聞いてますって。」
聞いてなくても分かる。
こういう奴らは、口を開けば「やる気がない」「努力すればできる」なんて綺麗事ばかり。
さっさと大好きな部活生の元に行って、夕陽に向かって走ればいいのに。そして帰ってくんな。
「そういう態度がなぁ!「せーんせっ?」
立ち上がって再び説教を開始しようとするとこを遮り、若さ全快の笑顔を作ってみる。
「さっきから先生の唾が顔にかかってんですよね。気分が悪いので、失礼します。」
気分というより気持ちが悪い。何も言えず突っ立ってる熱血野郎、ざまぁみろ。
鼻で笑いながら、職員室を後にした。