wild poker~ワイルドポーカー~
「で、君は?別に無理にとは言わないけど……」
「い、いや!お願いします」
そう慌てて答えると、彼は驚いた様に少し目を丸くして、でも次の瞬間には眩しい笑みを浮かべて見せた。
……正直、一人は不安だった。
こんなイカレタ世界で、一人ぼっちなんて気が狂いそうだ。
その瞬間、あの男の言葉が頭の中に響く。
《誰も信用するな。全てが裏切る……ここはそんな場所だ》
……彼の事を信用したわけじゃない。
でも甘い考えかもしれないが、一人でこの世界を逃げ回るよりかは、大分マシな様な気がした。