wild poker~ワイルドポーカー~
スペードの7 【side‐A】
あれから雪の覆う森の中を突き進むと、ゲームテーブルに辿り着いた。
辺りはシンと静まり返り、静かに沈んで行く太陽と共に、森が淡い闇に包まれていく。
「お、ラッキー。カードがあるぜ?」
その藤谷の言葉と共に、ゲームテーブルを見つめる。
この大自然真っ只中に、灰色の無機物がポツンと置かれていて、それは酷く奇妙な光景に見えた。
その灰色のテーブルの上に、一枚のカードが置かれている。