wild poker~ワイルドポーカー~

「それならここから動かない方がいいのか?ヘタに動くと、とんでもない所に飛ばされかねない」

「……でも、それじゃ《物語》は進まない」

そう言って藤谷は笑う。

その笑みは笑っているのに、何故か泣いている様にも見える……不思議な笑みだと思った。

「……そうだな」

そう小さく呟くと、手にしたままのカードをそっと藤谷に差し出す。
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