wild poker~ワイルドポーカー~
クラブの2 【side‐J】
「ほら……早く入りなよ」
そう言って爽やかな笑みを浮かべる彼……須藤さんが、キョロキョロと辺りを見回す俺達を手招いた。
そっと横を見れば、霧島さんは緊張しているのか、強く拳を握り締めたまま俺の動きを窺っている。
「とっとと入れよ。とろい奴等だなぁ~。ケケッ」
そう言って俺の肩に図々しく乗っているコウモリが、馬鹿にした様に笑った。
それに少し眉を顰めながら、ゴクリと息を呑む。