wild poker~ワイルドポーカー~
「一緒に来て下さい。とりあえず安全な所に逃げましょう」
その俺の言葉に女の人はコクリと頷くと、少し怯えながらも霧島さんの隣に立った。
……女性同士で少し安心するのかもしれない。
それは霧島さんも同じ様で、霧島さんは不安そうに泣いている彼女を必死に宥めている。
「……もう少し離れよう。辺りが完全に暗くなると、逆に動きにくくなる」
その須藤さんの言葉と共にそっと空を見上げると、さっきまであんなに赤かった空が……静かな闇に包まれていくのが見えた。