wild poker~ワイルドポーカー~
ハートの9 【side‐J】
須藤さんがこのビルを出て行って、すでに二時間が経った。
そんな中、特にする事のない俺達は、灰色のコンクリートの床で膝を抱えたまま、ただボーっと窓から外を眺めている。
窓から見える空は抜ける様に青く、遥か彼方まで続いている。
その空を遮る様にビルの影が見え、そんな目の前の世界を眺めたまま、小さく息を吐いた。