wild poker~ワイルドポーカー~

「あの人……怪我してますね」

そう黒咲さんは声を洩らすと、眉を顰めたまま目の前の女の人を見つめている。

黒咲さんの言った通り、彼女は怪我をしている様で、汚らしい布を包帯代わりにしているのか、腕や足に巻いているそれが、微かに赤く染まっているのが分かった。

「……どうするの?」

微かに震える霧島さんのその問いに、小さく息を呑む。
< 242 / 449 >

この作品をシェア

pagetop