wild poker~ワイルドポーカー~
「エリア移動?どこか別の場所に移るのか?」
意見を求める様に二人を振り返ると、二人は何も言わないまま俺の肩へとポンと手を置く。
「行くしかないでしょ」
そのニヤリと笑った藤谷の言葉に雪村がうんうんと頷き、それと共に小さく息を吐く。
「じゃあ、押すぞ」
その俺の呟きに二人が気の抜けた返事を返すと、そのまま《相談》のボタンを押した。
すると《エリア移動を始めます》と短いアナウンスが響き、それと共にグラグラと辺りの景色が歪み出す。
それはもう何度か行ったエリア移動と、なんら変わりのないモノだった。
しかし次第に辺りが眩い光に包まれ、そして見えた光景に……大きく目を見開いた。