wild poker~ワイルドポーカー~
「あっそー。それは残念。じゃ、酷い目に遭っても、しょうがねェよな!!」
男はそう言って黒咲さんの襟元を掴み無理やり彼女を立ち上がらせると、そのまま部屋に置かれているデスクへと彼女を連れて行く。
「やめろ!!」
そう声を荒げるが男は歪んだ笑みを浮かべたまま、俺を振り向く事はしなかった。
男の残酷な興味の全ては、今は黒咲さんに向いている。
このままでは……
どうしようもない絶望的な状況の中、必死に腕に力を籠め、身を捩る。
しかし縛られた腕は解放されず、男が黒咲さんを乱暴にデスクに組み敷く姿が、嫌でも目に入った。