wild poker~ワイルドポーカー~

……二人は無事だろうか。

そんな事を考えながら、そっとインターホンに指を伸ばす。

そしてその指がインターホンに触れたその瞬間、ピンポーンと場違いな程に明るい電子音が、シンと静まり返ったこのマンションに響き渡った。

……しかし、何の反応もない。

辺りにはまた痛い位の静寂が戻り、その冷たい空気にゴクリと息を呑んだ。

それからもう一度インターホンを押そうと指を伸ばしたその瞬間、ガチャリと勢いよく扉が開かれる。

しかしそれと共に見えたその姿に……思わず声を失った。
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