wild poker~ワイルドポーカー~

「は~い」

そんな気の抜けた声の主は、ニッコリと眩しい笑みを浮かべて俺を見つめている。

髪も瞳も着ている服も、全てが闇の様な《黒》で染まった少年。

「……二人はどこに居る」

俺のその冷たい問いに、少年は小さく首を傾げ、それからクスリと甘い吐息を洩らした。

「ここには居ないよ。だってここは……君の居た世界じゃないから」

その少年の答えにグッと息を呑み、それと共に理解する。

……ここは俺の世界じゃない。
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