wild poker~ワイルドポーカー~
「本当はその人が何を思って、何を考えていたかなんて、誰にも分からない。それがたとえ親でも、親友でも、恋人であったとしても……誰にもね」
そう言って彼女はゆっくりと俺達を振り返り、そして困った様に笑った。
「ありがとう。きっと彼……地獄の底でホッとしてるわ」
その彼女の囁きが耳に届いたその次の瞬間、彼女は腕を大きく左右に広げ、そして眩しい光に抱かれたまま……ゆっくりと傾いていく。