wild poker~ワイルドポーカー~
ハートの8 【side‐J】

「……どうして……そのカードを」

「帰り道に拾ったんだ。たまたま死んでいるプレイヤーを見つけて、その人達が持ってたカード」

震える俺の問いに須藤さんはそう答えて、ニッコリと爽やかな笑みを浮かべた。

しかし彼の感情が全く読めないまま、グッと拳を握り締める。

「本当に……《偶然》なんですか?」

「どういう意味?」

真っ直ぐに彼を見つめたままそう問い掛けると、彼は小さく首を傾げて微かに眉を顰めた。
< 337 / 449 >

この作品をシェア

pagetop