wild poker~ワイルドポーカー~
ハートの8 【side‐J】
「……どうして……そのカードを」
「帰り道に拾ったんだ。たまたま死んでいるプレイヤーを見つけて、その人達が持ってたカード」
震える俺の問いに須藤さんはそう答えて、ニッコリと爽やかな笑みを浮かべた。
しかし彼の感情が全く読めないまま、グッと拳を握り締める。
「本当に……《偶然》なんですか?」
「どういう意味?」
真っ直ぐに彼を見つめたままそう問い掛けると、彼は小さく首を傾げて微かに眉を顰めた。