wild poker~ワイルドポーカー~
「誰かとエリアを移動する時は、その人に触れていなければいけない。まぁ、服でも物でもその人に触れてるならなんでもOKだけどね。じゃ、みんな颯太くんに触って」
その須藤さんの言葉に、微かに首を傾げる。
「俺……ですか?」
「そう。エリア移動は言わばギャンブルみたいなものだ。何処に出るかは、その人の《運》で決まる。颯太くんは何だか《ツイて》そうだし……いいエリア引いてよね」
俺の問いに須藤さんはそう答えて笑うと、ポンと俺の肩に手を置く。
それを見ていた霧島さんと黒咲さんも少し悩んだ末に、それぞれ俺の腕へと手を触れた。