wild poker~ワイルドポーカー~

「……早くしろよ」

そう言って未だ宙をパタパタと飛んでいるコウモリを急かす。

「俺様はお前に触れなくてもエリア移動出来んだよ!なんたって悪魔ですから~。ケケッ!!」

「あっそ」

ムカつくコウモリに素っ気なく答えると、そのまま深呼吸をする。

……どこに出るかは《運》次第。

そもそもこんな最悪な世界に放り込まれている時点で、最高に《運》がない奴だと思う。

そんな事を考えながら振り返れば、皆はコクリと小さく頷いて見せた。
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