wild poker~ワイルドポーカー~
その次の瞬間、ズガンと耳の鼓膜が破れるんじゃないのかと思う様な大きな音が辺りに響き、それと共に逃げる男の身体が吹っ飛んだ。
赤い液体をその身体から撒き散らし、まるで布切れの様にヒラリと宙を舞う男。
そんな映画のワンシーンの様な光景を茫然と見つめたまま、微かに口を開く。
そのすぐ後に撃たれた男が地面に落ち、その身体はゴツゴツした岩山の上を転がって行く。
それから男の身体は静かに止まり、そしてピクリとも動かなかった。
「……あれがジョーカーだ。見つかったほとんどのプレイヤーは殺されている。どうする?向こうは君のコト知ってるみたいだし、挨拶でもしていく?」
その須藤さんの問いにブンブンと千切れるほど首を横に振って見せる。