wild poker~ワイルドポーカー~
「このままじゃダメだ!!追いつかれる!!」
「二手に分かれよう!!上手く撒けたらあの僕達がいたビル集合で!!48時間だけ待つ!!」
そう言って須藤さんは傍に居た黒咲さんの腕を引くと、そのまま進路を左に変えた。
それを見て俺も霧島さんの手を取り、進路を右に変える。
それから後ろも振り向く事もしないまま、ただ何も考えずに走り続けた。
「このままじゃ佐伯君も追いつかれちゃう!!私の事は置いてっていいよ!!私もう走れない!!」
そう叫び霧島さんが苦しそうに呼吸を乱し幾度も足を止めようとするが、それを無理やり引き摺る様に走り続ける。