wild poker~ワイルドポーカー~
まるで夢の様に消えてしまった彼女の言葉を反芻したまま、グッと拳を握り締める。
それからゲームテーブルを見下ろし、そしてそこに五枚のカードを並べた。
それは《ハートの9》《クラブの10》《スペードのJ》《クラブのQとK》の五枚。
そして浮かび上がったボタンを躊躇う事もせずに押すと、機械の音声が耳に届く。
『おめでとうございます。【ストレート】が完成しました。よって報酬が与えられます』
……これでもう、後戻りは出来ない。
そう心の中で呟き強く拳を握り締めると、辺りの景色がユラユラと揺らいでいった。