wild poker~ワイルドポーカー~

「《……え?》じゃねェよ!お前も今、人を殺したって言ってんだよ!ケケッ!!」

そう言ってコウモリはニヤリと不快な笑みを浮かべると、パタパタと俺の周りを飛び回った。

「ほらほら、カード早くしまった方がいいぜ?誰かに取られたら、お前死んじゃうぞぉ~?」

そのコウモリの言葉と共にそっとゲームテーブルに視線を向ける。

するとそこには、俺の持っていた《スペードのJ》のカードだけが、ポツンと置かれていた。

「……これは」

「カードは使用した瞬間に消える。でも、ゲームテーブルを使った本人のカードは使ってもまた戻って来るんだ。だから本人が自分のカードを消費しても死なない。他の奴に使われたらその瞬間……死ぬけどな?ケケケッ」

そのコウモリの説明に、ガンと鈍器で頭を殴られた様な感覚を覚える。

……カードを消費した瞬間に……死ぬ?
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