wild poker~ワイルドポーカー~
「……わ~……最悪な所に出たかも」
目の前の光景を眺め、藤谷が小さく呟く。
「……最悪だな。お前のせいだぞ」
「ええ!?文句は無しって言ったじゃん!!」
咎める様な視線を送る俺に、藤谷は困った様に引き攣った笑みを浮かべて見せる。
そんな彼の後ろに見える大きな《白い塊》を見て……一際大きな溜息を吐いた。
目の前に見えるのは、何処までも続く……《白》だった。
辺り一面を真っ白な雪が埋め尽くした《高原》
どうやら起伏の激しい山の上にこの場所はあるらしく、遠くにはさらに高い雪山が見える。