wild poker~ワイルドポーカー~

「私はあと一枚でこのイカれたゲームとさよなら出来る。ハートの10以外に興味はないの。それに貴方達は大した武器も持って無さそうだし、ココはお互いの為に穏便に行きましょう?その方がいいと思うけど」

「……分かった」

「話が早くて助かるわ。それじゃ……また《会わない事》を祈ってるわ」

そう言って女はこちらに向かって投げキッスをすると、そのまま森の奥へと消えて行った。

女の消えて行った森を茫然と見つめ、二、三分が経過した頃、《はぁ~》と深い溜息が後ろから聞こえる。
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