wild poker~ワイルドポーカー~

「ああ、ココの事ね。ココの事なら俺様は何でも知ってるぜェ~?まぁ、大事な事は教えてやんねェけどなぁ~?ケケッ!」

「……何でも?それならお前はあの少年が誰なのか、アイツの目的が何なのか知ってるのか?」

コウモリの答えにまた質問を返すと、コウモリは少しだけ瞳を鋭くして俺を見つめる。

「それは最初にセリルが説明したまんまだと思うけど?アイツは悪魔で、そしてこの世界でお前達が殺し合うのを見ている……それ以外に答えはない」

「ふざけるな!!こんなくだらないゲームの為に、沢山の人が死んでるんだぞ!!俺は絶対に許せない!!」

そう声を荒げグッと拳を握り締めると、そっとズボンのポケットに手を触れる。

そこに入っているのは、俺の《スペードのJ》と、そしてあの男の《クラブの6》のカード。

……こんなモノの為に人が殺し合う。
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