せ ん せ い









「大槻は、おれのこと……そうかそうか」



えええええ。



気味悪い笑顔を浮かべながら、わたしの頭をヨシヨシと撫でる斎藤先生。


これはもう、明らかに、確実に、100%勘違いしている。




「素直になれば良いのに」

「は!?マジでガチで訳わかんないんだけど!!」

「まぁ先生、大槻の素直じゃない生意気なとこも嫌いじゃないしな」

「黙れセクハラ教師」

「この反抗期も、山を越えれば大人になれるって信じてる」

「反抗期じゃないし、心の底からの反抗だから」



あぁ、もう、マジでどうしよう。

なに言っても無理だ、今のこの人には。



我慢出来ずに立ち上がって、ドアに向かって逃げようとすると、後ろから腕をしっかりと掴まれる。





< 11 / 50 >

この作品をシェア

pagetop