せ ん せ い








頭がぼんやりしたまま再び席につき、訳の分からぬグラフや数式とのにらめっこを再開する。


先生は相も変わらずニコニコニコニコ。ほんと、大変なことになってしまった。




「まぁ早くてもあと3、4年は要るな。大槻は少し幼稚だし」

「何の話してんの変態セクハラハゲロリコン変態」

「なんで変態だけ2回言った」

「変態!変態メガネ!」

「はっ、なんとでも言え」




そんな言葉、痛くも痒くもない。

大人の余裕、とか言って先生は両手を広げるけれど、わたしのことを侮らないで欲しい。先生を怒らせるのは、わたしの得意分野だ。




「このメタボ予備軍」

「大槻しばくぞ!!」

「大人げないよ先生」



ほら、怒った。

予想通りの反応を見たついでに、大人の余裕はどこいった?なんて嫌みも言っておく。





まぁでも、斎藤先生。



ぶっちゃけ私、あなたと二人きりでいるのも悪くないな、なんて思ってます、今。








fin.


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