せ ん せ い
憧れとか好奇心とかそんなんじゃなくて、生活のために始めたバイト。
朝は早いし放課後は潰れるし、嫌になる日も少なくなかった。
だけど。
頑張っていることを分かっていてくれる人がいたことで、救われた気がした。
店の中から客がいなくなったことを確認し、チロルチョコを口に放る。
疲れをいやしてくれそうな、甘い甘いチョコの味が、口一杯に広がった。
『毎日ごくろうさま』
その声に、ドキドキしました。