天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅤ(劣化版)
流石に無茶をしたせいか。

龍太郎は左腕を押さえて顔を顰める。

骨が折れたか、靭帯が伸びたか。

いずれにせよ無傷ではない。

それでも小夜を倒しにかかった。

勝ったら付き合って欲しいと宣言していた小夜を…。

(つまり…骨折してでも勝ちたかったんだ…そこまで私と付き合いたくなかったんだ…)

ジワリと。

小夜の瞳に涙が浮かぶ。

…小夜に右手を差し伸べる龍太郎。

彼女は龍太郎の手を握る。

龍太郎はグイと小夜を引き寄せ、立ち上がらせると。

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