天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅤ(劣化版)
「どうした…?」

ユラリと一歩踏み出す龍娘。

「まさか自分からデカイ口を叩いておいて、怖気づいたとは言うまい?」

「や…」

ギュッと、右の拳を握り締める。

「やってやらぁっ!」

裂帛の気合と共に一歩を踏み出した龍太郎。

強い踏み込み、渾身の力を込め、大振りの拳打を龍娘目掛けて放つ!

拳は、棒立ちのまま微動だにしない彼女の額へと直撃!

結果、声を上げたのは。

「いぃってぇえぇえぇえぇぇっ!」

龍娘ではなく龍太郎だった。

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