密会は婚約指輪を外したあとで
絶対に開けてはいけないと言われた、3人の兄弟たちの部屋……。
「なゆさんが来てくれて、ほんと助かるよ。僕、野菜すら切ったことがなくて」
エプロンを着けてキッチンに立ち、カレーに使う野菜をトートバッグから取り出していると、ハルくんが後ろから話しかけてきた。
「そうなの? 料理って、やってみると結構面白いよ」
リビングの方を振り返ったとき、ハルくんはエンジ色のネクタイに細長い指を引っ掛けて緩めているところだった。
その仕草に、可愛さよりも男っぽい色気を感じ、一人頬を赤らめてしまう。
高校生相手にドキドキしたって意味がないのに。
「お米はこっちにあるから」
私のすぐ後ろを通ったハルくんは、キッチンの奥にある食品庫らしきドアを開けてみせた。
「なゆさんが来てくれて、ほんと助かるよ。僕、野菜すら切ったことがなくて」
エプロンを着けてキッチンに立ち、カレーに使う野菜をトートバッグから取り出していると、ハルくんが後ろから話しかけてきた。
「そうなの? 料理って、やってみると結構面白いよ」
リビングの方を振り返ったとき、ハルくんはエンジ色のネクタイに細長い指を引っ掛けて緩めているところだった。
その仕草に、可愛さよりも男っぽい色気を感じ、一人頬を赤らめてしまう。
高校生相手にドキドキしたって意味がないのに。
「お米はこっちにあるから」
私のすぐ後ろを通ったハルくんは、キッチンの奥にある食品庫らしきドアを開けてみせた。