世界は空で繋がってる、
◎ 孤独という名の、

消失

「本当、可愛そうねぇ、由乃ちゃん」



「まだ中学生でしょう?これからどうするのかしら」






数人の知らないお年寄りがこそこそ話を繰り広げる中、私は一人ママとパパの顔写真をただただ見つめていた

穏やかに微笑む二人はとても幸せそうで、とてももうこの世に居ないとは考えられなかった



・・・両親が亡くなったのは、交通事故のせい

二人は何も悪くない、相手の車がぶつかってきたのだ


なんでも、飲酒運転をしていたらしい



情けなくて、悔しくて、だけど涙は出なかった

死の実感が湧かなくて、何かが変わったようには思えなかった



変に冷静な自分の思考に我ながら救われた

これからのコトを考えなきゃ








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