世界は空で繋がってる、
短い休憩時間


私はトイレに駆け込んだ



考えるためだ

これからのことを




とてもさっきの場所で考える気にはなれなかった

知らない人からの憐れみの視線は様々な方向から飛んできて、私を不愉快にさせる


黒で統一された服の大人たちに、何度嗅いでも慣れない葬儀屋の香りが私に不安定な考えを持たせるような気がした



普段好き好んで入ることのないトイレは、この時だけは私を安心させた

心地よいオレンジの香りは、鈍った思考を働かせてくれるような気がして心地よかった


私は個室へと入った


蓋をしてある便座に座って、顔を伏せて目を閉じてみた



「・・何を、考えればいいんだろう」



今更な疑問かも知れないけれど、まずは其処から考えなければならない気がした

一人取り残されて、真っ先に何を考えればいいのか、突然のことすぎてよく分からない


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