幼なじみじゃイヤなんだ。
「靴買った後さぁ……」





もじもじしながら桜が口を開く。


ほら来た。





「そこの隣に、この間出来たカフェに行こう」





やっぱり。





「プリンパフェがすっごくおいしいんだって!」






俺のシューズは口実でそっちメインだな。




桜によるとそのプリンパフェとやらは1日限定数が決まっていて、特に土日は10時のオープンから飛ぶように売れ、11時過ぎには売り切れる場合が多いとか……。



だからどうしても10時には行って食べたいらしい。




『売り切れちゃうよ』はプリンパフェの方。




甘い物本当に好きだなぁ。



嬉しそうに食べるだろう桜の顔が、簡単に想像できて思わず顔が緩んでしまう。





「着くまでなんやかんやで1時間は掛かるよ。早く行こうよ~」





でも、まだ眠い。





「……んーー。じゃあさ、10時までに行ってプリンパフェから行こう」





そしたら後1時間は寝れる。





「嫌っ!早く流瑠とデートしたいもん!」





おいおい、デートって言うなよ。

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