幼なじみじゃイヤなんだ。
俺のベッドで寝転んでる桜。


赤くなってしまいそうな自分の顔をパンと叩いてから、俺の中の理性を総動員させた。





「本当にお前はアホか!!男のベットになんか入って来んな!!」


「ちょっと!アホって言わないでよっ!!」






桜そこじゃない!反応すべきワードはそこじゃない!

わかっていない。わかっていないんだよ。桜は。




いつまでも俺は“男の子”じゃない。



小学生の低学年の時に、一緒の布団で昼寝してたのとは訳が違う。




そんな、無防備に無邪気にくっつかれたら、俺だって抑えている感情が、抑えられなくなる。



結構、もうギリギリなんだよ…。





桜の顔を真上から覗き込む。



『アホ』って言われたことに、怒って、こっちをじっと見つめながら、ふくれている。



桜はきっと俺を睨みつけているつもりなんだろうけれど…。




俺は重症…だよ。


そんなふくれている顔も可愛いくて仕方がない。


思わず触れてしまいそうになる。





なぁ、桜。





俺はもうギリギリなんだよ。


胸の奥に隠してる気持ちを言ってしまいたくなる。


ぶちまけてしまいそうになる。



俺がそうしたら、どうする?



このまま、抱きしめて「好きだ」って言ったら、桜はどう答える?






このまま、キスしたら……

桜はどうする?

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