幼なじみじゃイヤなんだ。
「えぇぇぇっ!!交渉中!?って流瑠なにムードない事してんの?」


「おいおいおいっ!何の『交渉』だと思ってんだよ!」


「え?『するか』『しないか』?」





姉貴の暴走思考に思わず桜の耳を塞ぐ。



こっち方面、桜は驚異的にうとい。



恋愛にもめっぽう、うといんだから当然と言えば当然なんだけれど、



後で、『さっきのはどういう意味?』と質問攻めにあうのだけは避けたい。





「違う!違う!!だから、根本から、勘違いなんだよ!」


「流瑠!聞こえなーい!」


「うんうん。桜はそれでいい。」






桜の耳から手を離すと、桜がまた口を開いた。




「早くいくのか、ゆっくりいくのか、の交渉だよ。藍ちゃん」


「そうそう。プリン……」


「えぇぇえええ!!さ、さくらちゃん?『イク』?だ、大胆じゃない?い、いつの間にそんな成長を遂げてたの?」


「え?藍ちゃん。大胆って?」


「だ・か・ら!違う!!そこ思考から離れてくれよ!カタカナの方想像してんだろう!姉貴は!」


「えっ?違うの?」


「カタカナの方ってなに?」


「桜はいい!こっちの話しだ!!」


「いいじゃん。教えてあげなよ」


「そうだよ!ケチっ!!」


「言えるかよ!!」



「私としては、程々にゆっくりの方が良いと思うわよ」


「えーっ。そうなの?私は早くいきたかったんだけど」


「ま、後は流瑠に手取り足取りで詳しく教えて貰ってねー」


「うん!」


「だって。良かったわね~。流瑠」


「……」





頼むから


部屋に帰って寝てくれ!
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