幼なじみじゃイヤなんだ。
「流瑠!私。女の子だよ!」


「そうだったっけ?」





そんなこと俺が一番良く分かってる。





「『だったっけ?』じゃない!ひどいよ。こんな大勢人がいる所で、鼻を!鼻を!」





まずいやりすぎたかな?





「それに、本当に鼻が上向いちゃったらどーすんのよ!」





真っ赤な顔で、鼻を整える様に指で鼻を挟んでいる。


その姿がたまんないんだってこと、桜は自覚してるんだろうか?






「…ぷっ……」



「あぁぁぁっ!笑った!ムカつく!流瑠は分かんないのよ。私の女心なんて……てか、いつまで笑ってんのよ!」



「あははは?って?えっ?…女心?」






桜の女心?



首を傾げた俺を見て、桜がそっぽを向いて言った。



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