幼なじみじゃイヤなんだ。
「流瑠くんも桜もいっぱい食えよ!って、なんか大人しいな。2人共」

「ケンカでもしたの?朝はあんなに仲良かったのに。ねぇ~流瑠」

「うるせーよ。姉貴は黙って食ってろよ!」

「…ほんとにしてるな。ケンカ」

「ははは。ところで、2人は学校はどうなんだ?父さんに聞かせてくれよ」

「あっ!お母さんも聞きたかったの。流瑠くんってもてるでしょ~?」

「そうなの?桜ちゃん。流瑠は何にも言わないから。おばさんに教えて!」

「モテるよ。ファンクラブまであるもん……」

「やるねぇ!さすが私の弟!!」

「ファンクラブなんてねぇーよ」

「いやいや。ファンクラブは知らねーけど、すごいモテてるらしいぞ!それに、美人マネージャーにも、モテてるらしいな。流兄(ながにい)」

「……」

「そんなんじゃねぇよ。陸人、誰が言ってたんだよ?」

「マサ先輩…あっ!『内緒だぞ』って言われてんだった。まっいいか」

「マサのやつ……」

「ねぇねぇ桜ちゃん。なに、そのマネージャーの子ってそんなに美人なの?」

「う、うん。美人だよ……」

「そんなんじゃねーって言ってんだろうが、バカ姉貴!」

「なによ!ちょっと聞いただけでしょ!」

「なんだ?その美人とやらは流瑠くんの彼女なのか?」

「なっ!?ち、違う!」

「……」







─ねぇ。陸人。おじさんって、流瑠の気持ちに、気付いてないの?─

─気付いてる訳ねーじゃん。ばれたら流兄、うちに出入り禁止だぞ─

─そうだよね。娘命だもんね…じゃあ。おじさんと、桜ちゃんだけだね。流瑠の気持ちに気付いてないの─




「ん?藍ちゃんと陸人は何、─こそこそ話し─ をしているんだ?」

「「いやっ、別に・・・」」

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