幼なじみじゃイヤなんだ。
もしかしたら、人が通るかもしれないこの道で、私達は充電をしている。


もし、誰かに見られたら、キスしてるように見られるかも。



そう思っても、私はこの温もりから離れられなかった。






だからこれは、この温もりを守るために、口にした言葉だったんだよ。





「流瑠はいつも、私を気にかけて助けてくれるでしょ。今日も、私が上坂くんに何かされていると思って守ろうとしてくれたんだよね?嬉しかった…でも、」


「…でも?」


「私を助けることを幼なじみの義務とか思わないで、私はもう子どもじゃないし、流瑠の妹でもない。ちゃんと自立するから、だから、だから…」






頬に触れた流瑠の手がピクッと反応したのを感じた。
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