幼なじみじゃイヤなんだ。
「お父さん!!今度、流瑠にそんなこと言ったらお父さんのこと嫌いになるからね!!」





そんな私の大きい声を聞いて、お父さんもお母さんもその場で固まった。





「き、き、嫌い!?さ、さ、桜ぁ───?」





お父さんの目が潤む。






「お父さん。まだ嫌われてないみたいで良かったじゃないですか。桜も年頃ですから、気を落とさないで下さいね…」






お母さんの声に小刻みに頷きながらも、動揺するお父さんに背を向け、2階に駆け上がった。
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