幼なじみじゃイヤなんだ。
「桜、ねぇ、もうすぐでしょ?抜けていいよ。後はやっとくから、頑張ってね!」





早苗が私の肩を叩いてそう言う。





「うん、ありがとう。じゃあ行って来るね」





1年2組の文化祭の出し物はクレープ屋。



教室中に甘い匂いが漂う。



クラス4グループに分かれて交代制で店番を行っていた。





吹奏楽部の方は演奏会は2回。どのグループの時間にも演奏会が被ってしまうために、今抜けさせてもらったところ。




流瑠の方は、店番はもうすでに終わり、今は自由行動のはず。





私はフルートケースを持ちクラスを後にする。


最終の音合わせをする教室に歩を進める。




廊下は文化祭を楽しむ生徒でいっぱいだった。





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