幼なじみじゃイヤなんだ。
「完全復活?」





頭の上から声がする。





「まだ完全じゃない、かも」


「…そっか」


「流瑠、私元気になるから訂正してよ」


「なにを?」


「『天然でおっちょこちょいでおバカ』って言ったでしょ?」


「あぁ、あれ?覚えてた?」


「訂正してくれるよね」


「んー、そうだな追加ならいくらでも出来るんだけど…」


「はぃ?」


「超ガキで、超鈍感で、超どんくさい」


「ちょっと!?流瑠っ!?」





いつの間にか触れていた部分が離れてて。





「完全復活してんだろ?」





真っ赤になって拳を握る私を見て、流瑠は降参と言わんばかりに両手を上げて笑って言った。




いつもこんな感じの流瑠だけれど、私が困った時はいつも助けてくれる。


私が傍にいて欲しい時はいつも近くにいてくれる。





誰よりも、優しいのを私は知っている。
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