幼なじみじゃイヤなんだ。
「相澤さんと大石くんが付き合ったら、諦めてあげるね。それまでは僕、諦めないよ」






満面の笑顔で手を振る上坂くんがそこにいた。





「えぇっ!?上坂くんのイジワル…」





絞り出したその一言をかき消しながら、電車の扉が閉まった。






「“意地悪”じゃなくて“優しい”なんだけどな。そのことにいつ気付くのかな?相澤さんは…」





走り出した電車の音がその声もホームからかき消した。
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