幼なじみじゃイヤなんだ。
2時には思い当たるものがある。




あの自動販売機に行くために廊下に出た時に、私は腕時計を見た。
そう、確か2時台だった。




それを思い出して、動揺しながらも頭がグルグル回転する。





もしかして、立ち聞きバレてるの?

だからちょっと苛立ってるの?

盗み聞きをしたことを怒っているの?





でも、あの場所で私が聞いているのを流瑠が気付く訳ないよね?

雪見さんも気付いている様子なんてなかったよ?





「わかったよ。ごめん、変な質問して」





流瑠の言葉に安堵の息をつく。


大丈夫だった?バレてなかった?






「でも珍しいな?桜が1人でブラブラするなんて」


「うん、なんだか急に行きたくなっちゃってね」






何とか流瑠をごまかせた安心感からか、急にスラスラ話せる様になったと、ホッとした矢先…

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