幼なじみじゃイヤなんだ。
「まぁね。付き合い始めたばっかりなのに2週間も会えなくなるって言うのは辛かったわ」





期末試験後、早苗はマサくんに告白された。

2人は今や恋人同士。





「『辛かった』なーんて可愛い!早苗!彼女になるとそんなことも素直に言えちゃうんだねぇ」





努力が実を結んだ早苗の笑顔は、キラキラ輝いて見えた。





「本当に辛かったもん。夜に電話かメールのやり取りだけだもんね。せっかくの夏休みなのに、こんなことなら、合宿終わってから告白してくれたら良かったのにな~」


「このっ!ぜいたく者っ!幸せ者っ!!のろけちゃって!……なぁ…」





早苗に聞こえないように小さく小さく呟いた『いいなぁ』は自分の心をチクリと刺した。
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