幼なじみじゃイヤなんだ。
心の傷は痛かったよね。

でも、それに背を向けず頑張った雪見さんをすごいなと思った。





「ちょ、ちょっと、相澤さん。なんであなたが泣いてるのよ…」


「だ、だって…失恋の傷にも負けずに頑張ってる雪見さんに感動して…私も雪見さんのように失恋にも負けない強さが欲しい」





泣きながら言う私に、雪見さんと早苗が言う。





「『失恋にも負けない強さが欲しい』!?…って、失恋と関係のない相澤さんに言われたくないんだけど!あたしに喧嘩売ってんの?」


「…桜、空気読もうよ。今のは失言だわ…雪見さんに謝って!」





あきれ返ったようにそう言う2人に目を見開いた。





「な、なんでよ!!私だって失恋したんだから…雪見さんは知ってるでしょ?」






2人は私を見つめたまま固まった。








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