幼なじみじゃイヤなんだ。
早苗の言葉を聞いて

流瑠が私に言った言葉を思い出す。





『嘘つきはお互い様だろ!』


『最近桜の考えてることさっぱり分かんねぇや』


『何で言葉を呑み込むの?何で目を逸らせるんだよ!』


『桜の本当の言葉が聞きたい。桜が何を考えているのかが知りたい』





眉間にグッと力を込めた、悲しい顔の流瑠が浮かぶ。






そして…、






『やっと笑った』






そう言って笑った流瑠の笑顔を思い出し、

早苗の言葉が私の胸を締め付ける。



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