幼なじみじゃイヤなんだ。
右手はギュっと繋がれたまま、流瑠はこの手を離そうとはしない。




2人並んで無言で階段を下りて行く。





人気のなくなった階段に2人の足音だけが響いていた。






チラッと右側にある顔を見上げる。



2週間ぶりに見る流瑠の横顔に、胸がギュッとなるのを感じた。





会いたかった…





想いが溢れ出して止まらない。





こんなに長い間、流瑠と会えなかったのは、生まれて初めての経験だった。

この2週間が、私の想いをもっともっと深いものにした。






私の胸の許容量なんて遥かに飛び越して、“大好き”が溢れ出す。







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