幼なじみじゃイヤなんだ。
上坂くん?


まだ顔も良く知らないなぁ。

どんな人なんだろう。やっぱり真面目そうな人なのかな?




見てみたいと言う衝動にかられ、そっと振り向いて見る。


一番前の席の私にとっては一番後ろの席は物凄く遠く感じる。





「さあ!次は女子。立候補はいないか?」






うーん?


やっぱり人影に隠れて良く見えないや。



一生懸命、頭の角度を変えて覗き見る私を





「おい、桜」





真後ろの席の流瑠が小声で呼んだ。





「なに?」





今、盗み見している所だから邪魔しないでよ。





「見られてるぞ!まずいぞ!」


「何言って?」





見てるのは私だよ。って?




流瑠の視線の先は………


先生!?



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