幼なじみじゃイヤなんだ。


どうしよう……



流瑠を振り向くと、涙をためて笑っている姿が見えた。





「なっ!?」


「悪ぃ!悪ぃ!」





人事だと思って!!



無事にHRの時間内にクラス委員が決まった我がクラスは、残りの時間をトイレ休憩と自由時間に当てられた。





「桜…あんたは本当にどんくさい」





いつのまにか早苗が私の席の前にいる。





「あ─────ん早苗ぇ。どうする?」


「『どうする?』って桜の事でしょうが…」


「桜、桜がまさかのクラス委員……!」





後ろの男はいつまでも目に涙を溜めて笑っている。






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