幼なじみじゃイヤなんだ。
ベッドの上であぐらをかいて座っている流瑠が、両手の平を上に向けて、私の方に差し出した。

私もベットに上って流瑠の手に自分の手を重ねる。


流瑠の手をキュっと握った。


握り合った手は流瑠の膝に置かれ、そして静かに流瑠の額が私の頭の上に落とされる。




その心地いい感触に、目を閉じた。






温かいものが私の体を駆け巡る。







少しずつもやもやが晴れていく。






まだ、離れたくないな

もうちょっと、もうちょっとだけ……。
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