幼なじみじゃイヤなんだ。
* * *





次の日、放課後に初めてのクラス委員会があった。


上坂くんは、やっぱり無愛想で近寄りがたいオーラを放っていて。




仲良くなりたくて話しかけようとチャレンジしたけれど、あまり喋り掛けられなかった。


でも委員会が終わり、帰るためにくつ箱に向かう途中で彼からボソッと話しかけてきた。





「大石君とは幼なじみなんだってね?」


「えっ?うん。そうだけれど?」





私は突然話し出した上坂くんにびっくりしながら答えた。






「付き合ってるの?」


「ええっ?いやいや違うよ」


「……そう」





上坂くんの口から『付き合っている』ってワードが出て来た事に驚いた。






「昨日、廊下で言われたんだ」





廊下で?流瑠に?


上坂くんの言葉に首を傾げる。





「相澤さんのこと言ってた…」


「え?」


「『あいつは不器用だけど、一生懸命さでは誰にも負けないし、引き受けた事はやり通す、責任感のある奴だよ』って」


「…え?」


「『上坂が思うより、きちんとやるよあいつは』ってね」






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